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いつまで続く食品偽装表示問題


 全国各地で次から次へと食品の偽装表示問題がおきています。「食の安全」をめぐる生活者の信頼は大きく揺らいでいます。そして残念ながら今後も偽装表示の発覚は続発すると予測されます。

 というのも一握りの大手食品企業を除いて、食の業界は個人、家族経営による企業が圧倒的に多く、コンプライアンス(法令順守)に対する認識の甘さが目立つからです。同時に認識はしていても、身内同士のかばいあいで問題が表面化しずらいという側面があります。


 しかし「雪印食品」や「不二家」のケースをあげるまでもなく、食の業界全体にコンプライアンス(法令順守)に対する認識の甘さが見受けられます。おそらく構造的な問題があるのかもしれません。

 構造的な問題といえば、「表示」をめぐる行政、司法のあり方にも問題があります。

 「消費期限」と「賞味期限」のように監督省庁によって表示が異なり、さらに違反に対する法的対処にも問題があります。表示ならびに罰則規定を早急に整理・整備して一元化すべきです。

 では生活者はこの間、どう対応したらよいのでしょうか。

 「赤福」の「消費期限」は夏期が製造年月日を含め2日間、冬期は3日間とうたっています。

 いくら保存・運送技術が進歩したからといって、2〜3日のうちに東京・池袋の地下街で売り切れるのでしょうか、以前から抱いていた素朴な感情でした。全国展開などせずに、伊勢神宮の門前で丁寧に作って売っていたほうがよかったのにと、個人的に思います。


 やたらと目につく「新潟・魚沼産コシヒカリ」、秋にしか採れないどんぐりだけを食べて育つ「イベリコ豚」、冷静に常識を手繰って考えれば「どうもおかしい」と気づくはずです。

 ブランド表示に惑わされることなく、自分の常識と五感を信じて判断すること、これが当面のとりうる対応策でしょうか。


http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2007102202058237.html

http://www.jacom.or.jp/news/news07/nous101s07110906.html

http://www.maff.go.jp/syohi_anzen/fs/label/processed/limit.html

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