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割り箸から見た日本の山林


 山々を遠くから眺めていると、一面緑に覆われて地球温暖化のなかでもまだまだ日本の自然も捨てたものではないと思いがちである。しかし、その山へ一歩足を踏み入れてみると、杉やヒノキの単一種で覆われ、昼なお暗い斜面のいたるところに倒木がおり重なっている。日照不足で下草も生えないところに、木の死骸が打ち捨てられ、殺伐とした光景が広がる。

 建築材として植林された杉やヒノキは外国産の安い木材に押されて、伐採も手入れも施されず、モヤシのようにひょろひょろ育ち、雪や台風でいとも簡単に倒れる。

 倒木を処分するには人手と金が必要で、その出費をまかなえないから、そのまま放りっぱなしになっている。

 日本の割り箸はこれまで99%が中国からの輸入に頼ってきた。しかしその中国が森林伐採の弊害に気づき、今後割り箸が不足するという。

 割り箸は使い捨て文化の象徴として、また自然破壊の元凶のように考えられていた時期があった。しかし割り箸は間伐材や材木加工の時点で出てくる半端な部分を加工して作られていた。資源の有効利用の典型である。

 このあたりの割り箸事情に詳しく、多くの本を出している森林ジャーナリストの田中淳夫氏のHP、ならびに関連記事を紹介させていただく。


http://homepage2.nifty.com/tankenka/chosha.html

http://jp.ibtimes.com/article/biznews/071211/14974.html

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