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輸入食品の高騰と自給率


 食を取りまく状況が大きく変わりはじめています。

 これまで食の低価格志向が食の安全性より優先されてきた感がありましたが、ここへきて輸入食糧の値上がりで国内産食糧との価格差が相対的に縮小する方向にむかっています。

 生活者にとっては食料品の値上がりというありがたくない事態ではありますが、日本の食事情を考えなおすいい機会になるのではないでしょうか。

 いつまでも海外から低価格の食糧や飼料を安定的に確保できる保障はないという現実に直面したことは、「災い転じて福となす」の例えどおり、私たちの食生活を見直すきっかけにしたいものです。


 小麦価格ばかりではなく、異常気象により大豆価格高騰の可能性も否定できません。となると当然、醤油、味噌の基礎食品への影響も出てきます。

 昨年比、中国野菜の輸入量が40%も減少しました。今回の中国製冷凍餃子問題で冷凍食品はじめ加工食品全般にわたって、一連の食品偽装問題続発のように同様の事件・事故が表面化するかもしれません。これまで「低価格、便利、手軽、時間の節約」が食のトレンドになってきましたが、食の問題は外食・中食に慣れてしまったライフスタイルそのものの問題でもあるのです。


 自給率低下の原因は世界経済とのかかわりも大いに絡んでいます。しかし食糧の輸入を含め食の外部化がすすんだ結果が究極の自給率低下をもたらした側面も否めません。

 環境問題解決が一人一人の意識の積み重ねにかかっているように、食の問題もおなじです。


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編集後記

 3月3日〜4日に東京青山で開催された「まちむら交流機構」主催の「山村塾」全国研修会に1日だけ参加してきました。

 “地元学”の事例と手法に学ぶ「山村の再生」〜都市との協働で、見つけよう、活かそう地域の宝〜というのがこの研修会のタイトル。内容は地元学をベースに都市の人間と地域(地元)の人間の協働によって、その地域(地元)の持っている力、住民の持っている力を引き出し、新しく何かと組み合わせることで、ものづくり、生活づくり、地域づくりを進めていこうというもの。会場は、定員100名を越えそうな満員盛況でした。

 基調講演の「山村再生と地元学 風に聞け 土に着け」に続いて熊本、群馬、青森、新潟で活動する4団体の代表による事例発表。自分にとっては聞き慣れない“地元学”なる言葉でしたが、要するに地元に学ぶための手法と思考法。関心のある方は農文協発行の『地元学―個性を掴み、個性を生かす』を読んでいただければと思います。

 講演・事例発表を通して一番印象に残ったことは、地方にはまだまだ未発見の宝があるということ。とくに、食に関しては圧倒的に豊かだということ。中でも気に入った発言が「村は高級会員制クラブであるべき」という言葉でした。ある意味で、むらとまちの関係のすべてを物語る言葉ではないでしょうか。「金太郎飴ではなく、ここにしかない唯一無二のものを作り出していかねば」といった鋭い指摘もありました。

 残念ながら、2日目は出席できませんでしたが、地元学、自分もこれから勉強してみようと実感した熱気に満ちた研修会でした。


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