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豆腐・ダイコンとともに「養生三宝」のひとつ


 古来中国で、豆腐・ダイコンとともに「養生三宝」と呼ばれているハクサイは、芯を煮込んだ汁をお茶代わりに飲んで風邪を予防したり、熱による不快感や咳止めの特効薬として愛用されてきました。

 実際、ハクサイは成分の約96%が水分ですが、ビタミンC・カルシウム・カリウム・鉄・亜鉛などを多く含んでします。水分が多いため利尿作用や解熱作用があり、尿道炎・膀胱炎・二日酔いなどに効果があります。また、ミカンに匹敵するほどの豊富なビタミンCは、風邪の予防や美肌効果が期待できるほか、カリウムには塩分(ナトリウム)を体外に排出する作用があるので、高血圧症に奏効します。さらに、ハクサイには食物繊維も多く、便秘解消に効果があるだけでなく、腸壁に付着した発がん物質を吸着して排泄する作用や、血液中のコレステロール値を下げる作用もあります。

 なお、ハクサイの栄養成分はキャベツとよく似ていますが、キャベツにくらべて糖質が少なくカロリーが低いので、よりダイエット向きの野菜といわれています。また、ハクサイを鍋料理に投入すれば、カサが減って一度にたくさん摂れるという長所もあります。さらに、ハクサイは煮込むと芯まで柔らかくなって消化がよくなるため、胃腸の弱い人や病人の食事にもよく利用され、まさに「養生三宝」のひとつに値する野菜といえましょう。


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