2008年7月26日 第2回 田の草取りと案山子つくり <1>
何よりつらい草取り
7月27日(日)、天気予報によれば夕方から大雨になるとか。
朝から空は分厚い雲に覆われ、農作業にはむしろ直射日光が避けられていい日和です。
第2回目のテーマは米つくりで最もつらい作業の草取りです。6月1日に田植えをした稲はほぼ2ヶ月を経過して、順調に育っていました。稲の高さは小さな子供の背丈ほどです。
細い農道をぬって田んぼを目指すと、ところどころに案山子が立っていました。カラフルで現代的な案山子です。
田んぼに降り立つ前に指導員の説明を受けます。説明によると雑草は定番の稗、コナギ、などです。前回の田植えはスタッフを入れて60名を超える人数でしたが、今回は夏休みのため、欠席する家族も何組か出て50名弱となりました。
田植えのときは元気に走り回っていた小さな子供たちですが、さすがに今回は自分の背丈よりも高い稲が密集する田んぼに心なしか気後れしていた様子でした。
田んぼの中はこの2ヶ月間でさすがに一面、雑草に覆われていました。稗の根は長く太く横に張っていて、大人の力でも容易に引き抜くことができません。小さな子供にはやはり無理でした。子供は主にコナギを集中的にとってもらうことにしました。渡された雑草を入れるビニール袋はすぐにいっぱいになってしまいます。そこで作業を一時中断して、畦に戻り袋を空にして再び元いたところへと帰っていきます。結局、この単調な作業を1時間半繰り返しました。田植えは横一列に並び、指導員の声かけで一斉に苗を植えていくので、共同作業の楽しさがありましたが、草取りは孤独な作業です。しかも、中腰で稲の中に姿が隠れてしまい誰がどこにいるかわからないという状態です。
アルバイト料を払っても草取りだけは応援を求める農家の方の気持ちがよくわかります。泥水に汚れた衣服を着替え、1時間の昼食をはさみ午後は案山子つくりです。
大人も童心に帰って案山子つくり
昭和何年ごろまででしょうか、案山子を見ることができたのは。当時の案山子は稲わらと木を組み合わせ、使い古した野良着を着せ、頭は木綿の手ぬぐいをほっかぶりさせていました。
現代の案山子はホームセンターで売られている支柱を2本、十字に組み合わせ、お腹は平たいバスケットで基礎を作り、集められた古着の中から好きなものを選び、組み合わせて着せていきます。時代を感じるのが古着の種類と点数の豊富さです。新品同様のきれいなものが大半です。フリーマーケットに出すこともできそうな服も難点か見受けられました。
1グループ5〜6人で、8つのグループ分けをしました。8体の案山子が出来上がりましたが、それぞれ個性ある案山子です。後日、案山子のできばえを競う「案山子コンテスト」が行われる予定ですが、われわれの8グループのなかにも入賞の可能性の高い作品がありました。
前回のザリガニ釣り同様、童心に帰った大人が意外に多いのも新しい発見でした。
出来上がった案山子と記念写真を撮って、三々五々解散。8月は稲穂の成長の具合を見ながら、もう一度草取りをするかどうかを判断します。
次回の予定は8月23日、草取りの必要がなければ、稲刈りに備えて「はざ架け」つくりをします。