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田舎暮らしのポイント

第4回 田舎はエキサイティングな空間


 田舎ではあたりまえなことが、都市生活のなかで忘れられてきたことが多々あります。

 たとえば「夜は暗い」という田舎ではあたりまえなことが都会では新鮮に感じてしまいます。

 新月の夜、あたりは真っ暗なはずです。反対に満月の夜は、月明かりで自分の影がくっきり浮かび上がります。しかし、都会では人工照明でのおかげで“漆黒の闇”も“月明かり”もすでに死語になっています。

 同様に都会では天の川も見られなくなりました。夏の夜、宇宙空間に漂うおびただしい数の星たちが天空の川になって流れていきます。天の川の輪郭がくっきり見えると、腹の底から感動がわきあがってきます。便利さの陰で失ったものは大きいといわざるをえません。四町村で唯一の村、鮫川村は日本で3番目に天体観測に適した所だそうです。鹿角平天文台(かのつのだいらてんもんだい)が村内にあり、宇宙の大パノラマが楽しめます。

 春はサクラ、秋は紅葉、全国各地に名所はありますが、名だたる観光地は人と車ばかり。埃と排気ガスは自然の恵みにそぐいません。田舎暮らしの楽しみは、自分だけの観光スポットを持てること。気に入ったサクラ、紅葉を、自分だけの銘木として独占できます。

 草木、そして野生の生き物など、田舎は自然観察好きにはたまらない空間です。写真を趣味にしている人も同様です。被写体が無尽蔵にあって、時間が足りないくらいです。

 田舎の宅地は300坪が平均的な広さです。300坪は一反、つまり畑・田んぼのひとつの単位になっていて、宅地の広さも農地の広さに準じたのでしょう。ガーデニングを趣味にしている人は思う存分、楽しむスペースが確保できます。もしかすると、300坪は広すぎて手に余るかもしれません。

 こうしてみると、田舎は知的好奇心の旺盛な人にとってエキサイティングな空間です。

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鮫川村の鹿角平天文台(かのつのだいらてんもんだい)

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天文台内部の様子

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農家の庭先に咲く桜

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