田舎暮らしセミナー
- 山本一典氏 講演内容<4> -
【 新規就農から週末利用まで 】
行政は何かと新規就農のプログラムを立てたがるのですが、いまの農村は北海道を除いて、専業で食べている農家は1割ちょっとしかいないわけです。そこで農業経験のない人を専業でやらせようとするのは、やっぱり無理があるんですね。その点、年金の担保を得ながら農業に取り組む定年帰農は成功例も多いし、多少なりとも農業収入を得ている人はいます。
次に、地域就職派。ここ数年、このスタイルは本当に難しくなりました。いまは地元の人ですら仕事がない時代で、過疎地ではその傾向が一段と強くなっています。そこへ都会人が移り住んで、充分な収入を得られると考えるほうがおかしいんです。
次に、起業派。例えば、蕎麦屋を始める、ペンションをやる、陶芸家になる、といったスタイルです。その大多数はネットを上手く活用している。だから通信インフラの改善は、都会人受け入れにとって非常に大きな意味を持っていると思います。
次に、自給自足派。最近、半農半Xという言葉が流行っているのですが、それに近いスタイルです。要は、適当にそこそこ稼いで、あとは自給で食べればいい、というわけです。しかし、私は甘いと思います。
次に、遠距離通勤派。ただ、通勤費用がかさむので、企業側に理解がないと難しい、と言えます。
次に、金帰月来。大企業のサラリーマンにとっては魅力はあるのですが、2カ所に住むコストや夫婦バラバラに住むリスクも考えないとならない。なので、私は定年まであと数年とか、よほど夫婦の絆が強い家庭でないと安易にやるべきでない、と思っています。
次に、週末利用派。いまでは都会が賃貸、田舎は持ち家という形態も珍しくありません。週末利用の目的はいろいろですが、定住したくても仕事の都合ですぐにできない、ならばその準備期間にしようというもの、という人が多い。私は老後の永住に備えて週末利用する人を「老後の田舎暮らし準備派」と呼んでいますが、その数は飛躍的に増えています。このやり方ならパートナーの同意も得られやすい。ある意味で現実的な方法といえます。ただし、場所はある程度限定されます。福島は新幹線を使って、首都圏から2時間圏、車で4〜5時間圏に位置する。充分に週末利用の候補地になるわけです。
※上記は本人の承諾を得て講演の内容を一部抜粋したものです。



