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田舎暮らしセミナー

- 山本一典氏 講演内容<7> -


【 田舎暮らしにかかるお金 】

 田舎暮らしのお金は、不動産にかかるお金と生活費に分けられます。どちらも人によって違うわけですが、目安を知りたいということになるかと思います。

 まず不動産ですが、総予算は地域によってそんなに差があるわけではありません。普通は1000万円から3000万円の範囲内ですが、その中間の1500万円でも、土地代500万円+建築費が1000万円。建築費の地域差はそんなに大きくないので、土地代の中身に差が出てきます。例えば、那須なら150坪の別荘分譲地しか買えないけれど、阿武隈山系なら2000坪の未造成地になる、といった具合です。これが和歌山県なら80坪の宅地分譲地、というケースが多くなります。

 ちなみに賃貸を希望する都会人も多いわけですが、田舎で賃貸アパートやマンションを探すのはかなり難しいです。農家には先祖伝来の家があり、他人に借りるまでもないからです。

 農村部で賃貸物件を扱う業者が存在しているのは、地方都市の周辺地域に限られます。また、過疎地の公営住宅も収入で入居が制限されます。

 過疎地では空家が目立っており、それを借りたいと望む都会人は少なくありません。農村の貸家相場は月1万円から4万円程度であり、低予算で田舎暮らしを始めたい人には魅力的です。しかし、仲介手数料が極端に安いため、貸家を扱う業者はほとんどいません。残されたのは行政ルートですが、最近になってその窓口が増えつつあることは事実です。

 ただ、空家の持ち主は、ムラ社会でもめごとを起こされるのを極端に恐れています。よほどあなたの人間性が認められない限り、空家は提供してくれないものです。

 一方、生活費はどうか。先ほどから月10万円の暮らしは絵空事だと話しているわけですが、一般的にはどうなのか。これも家庭によって異なりますが、やはり月20万円以上かかっていると答える人が多い。肉や刺身を食べるか食べないか、車が何台あるか、ストーブは何を使っているか、によっても変わってくるわけですが、かなり節約したとしても月15万円が限界に近いですね。だから目安としては、一般的には年200万円が下限と考えた方がいいと思います。

 なので、肝心の移住資金ですが、「年間200万円×年金開始までの年数+住宅費」が1つの目安になるかもしれません。例えば、定年まであと3年だとします。すると200×3で600万円+住宅費用1500万円=2100万円くらいかな、となるわけです。ちなみに、田舎不動産は資産価値が低いので、都会のようにローンを組むのは難しい。なので、このお金は現金で用意するのが原則です。


※上記は本人の承諾を得て講演の内容を一部抜粋したものです。