NPO法人 がんばれ農業人 「新しいくらし」
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くぬぎ山レポート

2016年10月20日

〜 『くぬぎ山を元気に育てる大作戦』を支援 〜

理事 菊池 英夫

2016/10/2(日) 『くぬぎ山を元気に育てる大作戦』に、NPOがんばれ農業人から5名が参加しました。地域支援活動の行事に参加するのはこれが今年2回目です。


くぬぎ山地区は狭山市、所沢市、川越市、三芳町に跨る約152ha(航空公園の3倍、西武ドームの36倍)の平地林です。複数の市の境にあるため目が行き届きにくい地区で、一時は産業廃棄物で溢れた時期もありました。平成16年以降、保全管理活動が活発に進められています。


平地林とは、人工的に作り出された雑木林のことで、堆肥にする落ち葉を集めるために、江戸時代から利用されてきました。今日ではその利用途は少しずつ変化し、農業用のほかに、市民の憩いの場、生物多様性の保存区域などとして役立っています。


私たちは午前10時に指定の駐車場に集合。総勢100名程度の人々が集まりました。中心メンバーは主催者のくぬぎ山地区自然再生協議会の方々ですが、私たちのような一般参加の個人や団体も少なくありません。また、小・中学生にも声掛けをしたようで、大勢集まっています。


くぬぎ山はとにかく広いので、保全作業をする場所は重点的に数カ所に絞ります。私たちが割り当てられた作業は、昨年6月に所沢市清新小6年生が植えたアカマツの苗が元気に育つよう、その周囲の除草を行う仕事でした。

現地に行ってみると、数十本のアカマツが1mほどに生長していましたが、幼木の周囲はすっかり雑草に覆われ、遠目には姿が見えないほどです。


一番の悪者は、クズ(葛)。日本古来の植物ですが、生長著しいうえに幼木に絡みついてきます。二番目は繁殖力旺盛な外来植物のヤブカラシ、アレチヌスビトハギ。

日照を奪われて枯死したアカマツの幼木も数本ありました。今日のような保全活動を何もしないと、おそらくは全滅することになるでしょう。


一般参加者の中には、バーミンガム(イギリス中部)出身のお父さんとその娘さんもいました。ありがたいことです。市民の社会貢献活動が定着している国であればこそなのでしょう。私たちもちゃっかり記念写真を撮らせていただきました。


休憩時間には外来植物の勉強をしたり、クズの葉を鼓のように鳴らす遊びを教えていただきました。クズの葉鉄砲というのでしょうか。古くからある日本古来の遊びだそうです。皆さん、面白がって大きな音を出す練習をしました。


正味1時間30分ほどの作業を終えすっかりアカマツの幼木を救出したと思いきや、Hさんが『あの隅にあるキクイモも片付けましょう』と、行ってみると、何とさらに2本の埋もれた幼木を発見。

キクイモは糖尿病の予防によいなどと言われていますが、これも幕末当時からの外来種です。プラス2本の幼木を救出できたのは幸いでした。


今回、NPOがんばれ農業人から5名が参加しましたが、終わってみてのMさんの感想は、『私たちの畑の雑草取りに比べたら何のことはない。あの炎天下、酷暑のもとで鍛えてますから』、でした。

まったくその通りで、私たちの日頃の鍛錬がお役に立ててよかった、という思いで定刻に散会いたしました。


【参考】

くぬぎ山について詳しくお知りになりたい方は、埼玉県のページをご覧ください。


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集合場所はここ

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主催団体の会長さん挨拶

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参加したNPOメンバーです

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保全作業が始まりました

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クズや外来植物を取り除き、アカマツ幼木を救出します

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アカマツ幼木保全作業グループです。小・中学生も大勢参加

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イギリス人の助っ人も娘さんと一緒に参加

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休憩時間には大きな葉っぱを鼓にして遊びました

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楽しいことはみんな一緒に

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こんなにきれいになりました