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第2回 種まきから収穫までの蕎麦打ち講習

2009年8月26日 更新

第2回「蕎麦打ち講習」は種まきから始まる

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昨年に引き続き埼玉県宮代町の「新しい村」で「蕎麦打ち講習」を行った。


昨年から始まった「蕎麦打ち講習」は企画立案したのがすでに種まきが終わった時点だったので、昨年の参加者には収穫体験から始めてもらった。


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しかし今年は種まきから行い、最後の蕎麦うちまでを通して体験してもらおうと、8月のお盆を過ぎた8月22日(土)、第1回目の講習を行った。


畑に出る前にクーラーの利いた「農の家」で蕎麦の播種から収穫、石臼を使った粉引きから蕎麦打ちまでの一連の作業工程を写真を使って説明を受けた。

そのあとで畑に向かったが、地面から立ち上る熱気に少々たじろぐほどだ。


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宮代町は利根川下流域で米農家の多い地域である。米に適した土壌は蕎麦にはあまり向かない。そこでこの地域では水はけを考えて、高い畝をたて、蕎麦の種をまく。


畑には40メートル超の畝がすでに4畝切ってあった。

使用する農具は三角フォーという畝たてや雑草のかきとりに便利な道具ただ一つ。

それと化成肥料と蕎麦の種が用意されていた。


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最初の作業は三角形をした畝のてっぺんを三角フォーを使い平らにする。その上に化成肥料を均一に播いたところで、もう一度三角フォーで平らなてっぺんに溝をつけていく。

溝をつけるのはそこに種を落としていくことと、肥料を土に混ぜ込むためである。


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参加者の大半が農作業を初めて体験したらしく、厳しい暑さも意にかえしていない様子だ。

播いた種に薄く土をかけて、4日もすれば土を割るように可愛い新芽が出てくる。

蕎麦は種まきから75日で収穫することができる。白い小さな花を咲かせてまもなく、11月初旬には黒い蕎麦の実を刈り取りすることができる。


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作業を終え畑を後にして再び「農の家」に戻り、石臼を使った粉ひき体験を行う。

蕎麦の実をすりつぶす上下の石臼が接する表面には幾何学的な細い溝が掘られている。

その溝に蕎麦の実を落とし込み、すりつぶされて粉になったそば粉が溝を伝って、臼から外に出てくるという仕組みだ。


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車のエンジンの初動が重いのと同じように、臼をひきはじめるときが最も重く感じられ、もっとも力を使う。まわりだすとスムースに軽くなるが、女性や子供の力ではかなり重く感じていた。

摺りつぶされた粉のなかには黒い殻も混じっている。この殻を目の細かいふるいでより分けた後、再び石臼に入れ、さらにすりつぶす。これを3度繰り返した三番粉がいわゆる「蕎麦粉」だ。


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そば粉が少し黒味を帯びているのは黒い殻が混じっているためである。黒っぽい田舎そば風のものは意図的に殻を多めに混ぜているためで、その反対が白い「更科そば」である。


参加者全員がかわるがわる臼を引くこと約1時間、出来上がったそば粉は1kgにも満たない。これでは参加者全員分の量には少し足りない。

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「これだけ時間をかけて、出来上がったのはたったこれだけの量」というのが参加者全員の偽らざる感想だ。この粉は次回まで保管してもらい、蕎麦がきつくりの材料にまわすことにした。


蕎麦つくりがいかに手間がかかるかを実感する第一歩である。

11月には刈り取り、乾燥、脱穀、ふるいを使った選別など収穫後の手間を次回の講習でさらに実感させられるだろう。


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