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2011年6月5日 更新

大雨のなかの婚カツ


さる5月26日(日)に今年最初の「畑で婚カツ」を行いました。

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昨年から始めた「畑で婚カツ」ですが、今回で通算5回目の開催となりました。

このイベントは若い人たちが農業を身近なものに感じてもらうことを意図した企画です。

過去4回で参加してくれた人はのべ80名を超えました。

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簡単な農作業や収獲体験をしながら、参加者どうしで昼食を作り、気安く会話をかわせるような演出で毎回運営されています。

イベントの最後に「お気に入りカード」を出してもらい、互いのカードがマッチングすればそこからお付き合いを始めてもらうという仕組みです。そして参加者の約3割がこれまでマッチングしてきました。

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その後、順調にお付き合いをしているとか、グループでときどきあうようになったとか、メールで近況を報告してくれる方も徐々に増えてきました。

そして昨年11月に行った第4回の参加者のなかからついに、近々結婚するカップルが誕生しました。なんともうれしい話です。


イベント当日の天候は夕方近くから強めの雨という予報でした。

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今回は天候の崩れを考慮して、恒例の野外でのゲームは取りやめにして、参加者全員で「結婚」をテーマにした座談会風のおしゃべりを企画してみました。

イベントスタッフとして毎回協力してもらっている「トコトコ農園」の会員2名が話の輪に加わり話のきっかけ作りとして二人の結婚の経緯、結婚観などを披露してもらいました。それを機に参加者がそれぞれの思いや考えを話してもらいました。


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3月11日の大震災後、結婚を望む人が急激に増えてきたといいます。地震や災害の恐怖に心が折れそうな自分を支えてくれる人を本能的に求めるということのようです。瓦礫のなかにただ一人取り残され、そんな自分を心配してくれる人が誰もいない、それはあまりにも寂しすぎます。支えあう家族の暖かみ、大切さを見直す人が増えてきたのでしょう。

このあたりの話の一端は座談会で少し話が出ました。


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恒例になった2分間スピーチは参加者全員が顔と名前を一致させるため、各自思い思いに自己PRをしてもらいました。初参加で少々面喰らった人もいましたが、きっちり2分内で話してもらいました。その後は野外での昼食作りです。今回のメニューはトコトコ農園で取れたキャベツ、パセリを利用してトマトソースのパスタ、スープはミネストローネです。もう少し時期が遅ければ、トマト、ジャガイモも自給できました。

参加者のなかには料理の手際がとてもよい女性、ジャガイモの皮剥きに四苦八苦する男性などいろいろです。昨今は夫婦で仕事を持つのは当たり前になっています。当然、家事も分担制にしているカップルも増えています。男性が家事をこなせるかかどうか、しっかり観察されているのではないでしょうか。


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昼食後はトウモロコシの種を1畝分播いてもらいました。その後ダイコンを参加者一人1本抜いてもらいましたが、今年の夏ダイコンの出来は上々です。長さ、太さ、まっすぐな形状など総てに合格点です。かなりの重さにうまく引き抜けない人もいましたが、その大きさに一様に驚いた様子でした。また手土産用にオクラの種を播いたポットを差し上げました。オクラは花がきれいなので、見て楽しみ、食べて楽しむことのできる作物です。上手に育ててほしいものです。


一連の作業の途中で、午前中の晴れ間が暗転して、空は厚い雲に覆われて程なく、雨が落ちてきました。予報より数時間もまえに天気が崩れ始めました。急いでパーゴラの上に大きめのブルールシートを張り、急造の簡易テントを作り、予定より前倒しで座談会を行うことになりました。

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90年代までの結婚に至るプロセスは、見合い結婚、職場結婚、友達結婚、友人の紹介など限られ、結婚適齢期や寿退社など結婚にかかわる一種の社会通念のようなものが形としてしっかりありました。少々乱暴な言い方ですが、その社会通念に沿っていれば誰もが結婚できた時代です。

しかし、90年代の社会通念はその後、ほとんど形骸化して選択肢が増えていきました。

年齢差の開いた結婚、結婚を前提としない同居、結婚年齢幅の広がり、親も含め周囲の結婚に対するプレッシャーも少なくなりました。何でもありの自由な結婚が可能になりましたが、逆に選択肢が増えすぎて選択に迷うという状況になってきました。

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しかし、前向きに考えれば社会通念という規制に縛られず、周りの目を気にせずに自分の思うところにむかって進めばいいのではないでしょうか。そう考えれば気も楽になるでしょう。


思わぬ大雨のなかでの座談会でしたが、1時間ほど経過した時点で雨脚と風が強くなり、ブルーシートを叩く雨音で話し声が聞こえにくくなってしまいました。急遽、大幅に予定を変更して、スタッフの車と参加者の車を利用させていただき、参加者に「新所沢」駅近くのファミレスに場所を移してもらい座談会を続行しました。


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思わぬアクシデントに進行計画が大きく狂い、参加者には大変ご迷惑をかけてしまいましたが、後日参加者からハプニングが逆に印象深さを演出してくれたので、全く気にしていないという、メールをいただきました。このメールにはとても救われた思いがしています。


さて今年2回目の「畑で婚カツ」は6月26日(日)に予定しています。梅雨のさなかですが、うまくタイミングがあえばジャガイモの収穫ができるかもしれません。