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農のある暮らし

2011年7月20日 更新

第1章 男の自立

身近で手軽な時間つぶし


この世の中で全く趣味がない人というのははたしているのでしょうか。

趣味というと高尚なものでないといけないかのように考えてしまいがちですが、言い換えればどんなことに関心があるかという程度でいいのではないでしょうか。

ここで便宜的に人の興味・関心の分類分けをして見ましょう。

分類法は昔を思い出し高校のときの部活動を参考にして、特に年配者が楽しむものを拾い上げてみました。

体育部系

野球(ソフトボールを含む)、サッカー、バレーボール、水泳、

卓球、弓道、柔道、ゴルフ、登山(ワンダーフォーゲルを含む)など

文化部系

吹奏楽、軽音楽(流行のおやじバンドを含む)合唱、美術、俳句、

文学、歴史、写真、映画・演劇、英会話など

同好会系

ハイキング、旅行、囲碁・将棋、カラオケ、ドライブなど

帰宅部系

ビデオ、オーディオ、ネットサーファー(個人投資家を含む)


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浦和レッズの応援で京都戦を観戦

体育部系にあげたスポーツは実際に自分が体を動かすことはもちろんですが、野球やサッカーのようにTV観戦ではなく、熱心にスタジアム観戦をするケースを含んで考えました。

文化部系も同じようにバンドや合唱団に所属して能動的に自分が行うことと捉えています。音楽や美術の分野ですが、聞くだけ、見るだけの受身的なものではなく、積極的に自らが演じ、描くことを想定しています。

同好会系は気のあったお仲間がハイキングにでかけたり、その帰りに食事を楽しみ、カラオケに興じるという風に、お気楽に特に何かにこだわりなく何でも楽しみたいという人向けです。

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同じく浦和レッズの観戦で上海へ行く

さて帰宅部系はあまり人とワイワイ群れるのを好まず、どちらかというと自分の世界に没頭するタイプの人です。したがって一人室内で楽しむもの、例えばレンタルショップでDVDやCDなどを借りてくるややお宅的な人、というイメージです。

あるいは相場が開く午前中にパソコンとにらめっこをして、いくら損した、儲かったと一喜一憂している個人投資家と称される人を何人か知っています。偏見かもしれませんが、健康的な趣味とは思えず、個人的にはあまり賛成できかねます。

帰宅部系を除いては複数の気のあった仲間が出来れば、部活動を通した仲間との交流のほうが楽しみになります。

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敦煌へむかう砂漠の中で

世界遺産を尋ねる海外旅行や目的を決めない行き当たりばったりの国内旅行を望む人は多いものの、それを実行する割合は希望に反比例して少ないことについては前回触れました。

希望は希望として、やはり身近で手軽で、あまり費用のかからない趣味を選択するほうが現実的ではないでしょうか。

旅は本質的に非日常性の高いものなので、やはり日常的に楽しむのは身近なものを選択したほうが無難ではないかと思います。

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中国旅行の24時間列車の旅

私の体育部系趣味ですが地元埼玉の浦和レッズのサポーターとして、息子と息子の学生時代の友人とともに年間会員になり、ホームゲームはもちろん、アウエーのゲームも年間数試合は応援に行っています。海外での試合を応援した際に知合った若い人たちとも帰国後サッカー談義で時々会っています。特に浦和レッズのサポーターはその熱狂さ、思い入れの強さは半端ではありません。20代後半と思われる若者はレッズの応援を生活の中心にして組み立てています。アルバイトで稼いだ金すべてをレッズの応援につぎ込んでいます。国内遠征はもちろん、海外遠征も1試合も欠かさず出かけています。

アルバイト代では旅費の総てをカバーできず、時にはヒッチハイクで遠征先のスタジアムにたどり着くようにしています。彼に会ったのは上海でした。その後、国内の遠征先で何度か会い、旧交を温めています。

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蘭州で麺うちに挑戦

また私と同年代でアパレル企業の営業部長をしていた人はついに職を辞してレッズサポーターに専念してしまいました。妻子もあるのに生活はどうするのだろうと、他人のこととはいえ随分心配したものです。何年かアルバイトをして食いつないだ後、やはり同じ業界に再び戻りましたが、熱狂的サポーターとしていまだに活動を継続しています。彼の奥さんやお子さんにはとても迷惑な話ですが、本人は幸せすぎるほど人生を楽しんでいるようです。

またある若者は大学をでて就職する際に、レッズの試合のあるときは有給休暇を取得する条件を会社に認めさせたつわものもいます。

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新宿のモンゴル料理店でのオフ会

次に私の文化部系趣味としては大学のゼミの後輩が主催する「シルクロード研究会」に顔を出し、中国西域旅行を経験しました。大手旅行会社のツアーパックではなく、自分たちで旅程を立てた手作りの旅行です。西安、蘭州、敦煌を旅したのですが、移動手段のメインは鉄道です。24時間列車の旅では中国人と同じ車両に乗り合わせ、食事も行く先々の現地の人が日常利用しているレストランをあえて選択しました。観光客が行かないような市場めぐりをしたり、食堂の厨房に入り込み実際に麺うちをさせてもらったり、一般家庭で昼食をいただいたり、貴重な体験をしました。

この研究会には主婦、サラリーマン、教師、学生など性別年齢が全く異なる人が集まり、とてもいい刺激になっています。最近、都内の有名な寺の僧侶もメンバーに加わったと聞いています。

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シルクロード研究会の定例会風景

旅行に出かけないときは研究の一環と称して、定期的に都内や近郊のシルクロード料理店めぐりをするのを楽しみにしています。サラリーマン時代にはおよそ接する機会がなかったような人たちとの交流はとても新鮮です。同年代の友人たちが集まるのも気楽で愉快なのですが、どうしても話題の中心が健康、家族、仕事に傾きがちで、ときどきマンネリ感を覚えるときもあります。

また私自身のライフワークとして明治大学の社会人講座の歴史学を受講しながら日本の古代史を調べ、自称研究旅行と称して奈良を中心にした小旅行もしてきました。将来の夢は日本の歴史、それも通史としての歴史をまとめることが出来れば本望と考えています。


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秋の大和・山辺の道を散策

そして私自身あまり評価しなかった帰宅部系趣味ですが、本音を明かしますと私は結構パソコンの前に座っている時間が長いのです。言い訳がましくなりますがパソコンはこうしてNPOのホームページの原稿を書いたり、イベント告知に広報・販促活動、集客受付から入金管理など一人で何役もこなすため、いまやパソコンなくして何も出来ません。

1年おきにクラス会を開いている高校のクラス会の幹事長、毎年11月に行っている大学のゼミの懇親会ではOB会会長に祭り上げられ(ゼミの第1期卒業のため半自動的に会長になってしまったのが事実です)、他方所沢市の大学OB会の広報担当幹事など、一銭にもならない世話焼き仕事ですが、パソコンなくしては何も前にすすみません。

私の年代で周りを見回すとパソコンをはなから毛嫌いしている人がいます。いそがしくてメールなど開いている暇は無いというのがその理由です。

しかし、これは全く考え違いをしているのであって、忙しい人ほどパソコンを使いなさいといいたい。出来ればいまからでもパソコンに習熟することをおすすめします。一通りパソコンを使いこなすまでにはかなりな時間をとられます。逆の見方をすればパソコンの習熟のために有り余る時間を有効に消化できるということです。

このように身近で手軽に時間を使う方法はいくらでもあります。くれぐれもパチンコや昼間からの飲酒だけは止めたほうが良いでしょう。