秋から初冬にかけて収穫する野菜は8月末頃から9月にかけて、種まき、苗つくりに取り掛かる。
今年の8月は記録的な猛暑、続く9月もお彼岸直前まで連日30度超えの厳しい暑さが続いた。そのため、種のまきどき、苗つくりのタイミングが難しく、苦労した。
畑の地中温度は外気温と大差なく、35度前後になると種は発芽せず、せっかく移植した苗も枯れてしまう。
暑さもさることながら、水不足も加わり高温多湿を好むサトイモの育ち具合が著しく芳しくない。例年は人の背丈ほどの高さがあるサトイモが胸の高さまであるかどうかの生育状況である。収穫量はかなり落ちるだろう。
キャベツ、ハクサイ、ダイコン、サニーレタス、ブロッコリーなど、種まき、苗つくりの取り掛かりがことごとく遅れてしまった。秋冬野菜は1日の遅れが1週間の収穫遅れに、1週間の遅れが1ヶ月の収獲遅れにつながると言われるほど、種まき、苗作りにはデリケートさを求められる。
さらに致命的な遅れになるかどうかは、これからの天候次第だ。
記録的な猛暑、酷暑もさすがに彼岸を境に徐々に和らいだものの、気温差が前日に比べ10度以上低い極端な日もあった。人間の体調同様、作物も相当ストレスを感じているに違いない。
日照りのあと、今度はいきなり秋の長雨にたたられた。満水時の30〜40パーセントに減少した大小二つの雨水槽はこの雨で一気にあふれんばかりになった。
じめじめした長雨は害虫発生の引き金になり、キャベツは芯食い虫に取り付かれる。実に踏んだり蹴ったりである。
虫といえば今年はコオロギが例年以上に多いような気がする。物置小屋にとり置いたカボチャ、スイカをコオロギが食い散らかす。包丁の刃もなかなか通さない堅牢なカボチャの皮ですら見事に食い破り、中の果肉をむさぼっている。
またせっかく芽を出したダイコンの双葉を食いちぎるのもコオロギの仕業のようだ。
収獲まで半年かかるタマネギは9月の後半が種まきの時期である。
種まき直後、乾燥を極端に嫌うタマネギは雨上がりのタイミングを捉え土に湿り気が残っているあいだに一気に播く。播いたあとは乾燥防止で畝全体を不織布で覆うか、または稲藁をうすくかける方法がある。
「米作り体験」で稲刈りをおこなったときに、軽トラに満載して稲藁を持ちかえってきた。
「トコトコ農園」ではその稲藁で写真のように畝全体を覆い、芽がでた頃に稲藁をはずす。
昨年は発芽して順調に育っていたが、秋の長雨がたたり、半分くらいが途中でとろけてしまうという苦い経験をした。
今年は稲藁を敷いた直後に雨の日が続いた。うまく発芽するかどうか気がもめる。
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