4月から5月にかけては春野菜の収獲時期になります。
昨年の11月にそれぞれ2畝ずつ種まきをした、キヌサヤ、ソラマメは5月から6月にかけて収獲をしました。ただ残念なことは同時期に種まきしたスナップエンドウが年末から年始にかけて雨が降らず、乾燥で苗が立ち枯れしてしまったことです。その代わりキヌサヤ、ソラマメは順調に育ちました。
今年に入ってから、葉もの類ではコマツナ、ホウレンソウ、サニーレタスそしてコカブ、春大根を次々と収獲しました。4月はコマツナ、ホウレンソウを収獲しましたがうんざりするほどの収穫量でした。春大根はサカタの「夏のきざし」を作りましたが、一人当たり4本の配分で、太さ(直径33センチ)、長さ(55センチ)、そして形(写真の通り)ともに上々の出来です。ここのところ我が家の食卓は連日ダイコン料理が並んでいます。収獲時期をうまくずらせばいいのですが、それでもある程度同じ作物がいっぺんに取れてしまうのは致し方ないことです。
その点、サニーレタスは葉をかきとればいいので、1ヶ月以上にわたり平均的に収穫することができるので会員にはとても喜ばれています。
サニーレタス同様、コカブはスライスしてサラダに、同じくスライスして甘酢漬けにしたり、糠付けや味噌汁の具にしたりと調理にはそれほど手間がかからないので重宝しています。
こうして今年の春野菜の生育は昨年同様順調でしたが、一つ悩ましいことが起きました。
それは昨年11月末に初めての試みとして小麦(農林61号)を約100平米ほどのスペースに作ってみました。
小麦は乾燥気味のこのあたりの土質にあっているようで、春の暖かさで急激に生育して今では春風にふかれ波打つように穂が揺れています。入梅前に刈り取りが出来ると見込んでいましたが、今年の関東甲信越地方は例年より10日以上も早く入梅宣言が出されてしまいました。昨年の入梅は6月13日から7月17日までの34日間と極端に短く、今年は昨年比17日も早く入梅となりました。梅雨明けが長引けば小麦の収獲に大きな影響がでるでしょう。また小麦以外でも他の作物の病気発生が気がかりです。
地球温暖化の影響でしょうか、ここ数年天気が極端から極端に変化してきているように感じます。昨年がいい例で、短い入梅の後には記録的な猛暑でした。今年も同じような気候になるとおもきや、観測史上2番目を記録した早い入梅入りとなり、なにがなんだかさっぱり予測がつきません。今年は記録的な長雨にならなければとあんじています。
またこの春に種をまき、苗を移植したもので、夏に収獲できるものとしては、ニンジン、春どりハクサイ、ツルナシインゲン、モロッコインゲン、トウモロコシ、エダマメ、トマト、キュウリ、ナス、ピーマン、カボチャ、スイカ、ジャガイモなどがあります。
例年、ジャガイモの収獲にあわせ前半の収獲を祝って7月早々に「収穫祭」を行っています。今年のジャガイモは少々早めの3月初旬に種芋を植え付けた関係で、6月末には初収獲を予定しています。梅雨が長引かなければ夏野菜も順調な生育が望めます。今年のここまでの前半はいまのところおおむね計画通りすすんでいます。
「畏敬」という言葉があります。読んで字の如し、畏れ敬う意味ですが今回の東日本大震災は自然が何故これほどまでに過酷な試練を人間に与えるのでしょうか。思わず神をうらみたくなりますが、東北地方で被災した人たちの顔には絶望のどん底に突き落とされても、何か悟ったような明るさを持っています。被災地を訪れるボランティアへの感謝と心からのねぎらいに、どちらが被災者なのか一瞬戸惑うほどのやさしさ、ゆとりを東北の人たちは備えているようです。今回のような大津波やたびたび繰り返されてきた冷害と飢饉の歴史、厳しい自然を潜り抜けてきた経験が東北人をして「畏敬の念」を忘れさせないのでしょうか。
それに引き換え、たった一、二年の天候変動で右往左往する自分がちっぽけな存在であることを思い知らされます。昨年の猛暑で失敗の多かった秋冬野菜ですが、今年の後半はなるようになると腹をくくって対処しようと考えています。
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