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トコトコ農園通信

2011年12月5日 更新

今年一年を振り返って


あっという間に師走です。

「トコトコ農園」では早めの忘年会を11月末に行いました。早めにしたのは会員にはまだ現役の方も多数おられ、勤務先の忘年会とかち合わないよう配慮した結果です。

今年は耕作面積の増加に対応して新入会員が増えました。そのため忘年会の参加者は過去最大になり大人26名、子供3人になり、いつもの会場が手狭に感じるほどでした。これ以上参加者が増えると新たな会場を探す必要がでてきそうです。


開園から程なく満3年を経過します。

会員同士気心も知れ、あちこちで談笑の輪が出来ます。毎年出てくる料理の品数と量が多く、食べ残してしまいがちでしたが今年はなぜか料理が不足気味になりました。そこで天ぷら盛り合わせを追加注文したほどです。

飲むほどに食うほどに笑い声があちこちで絶えず、ボルテージは上がるばかりです。


今年一年を振り返るとなんといっても東日本大震災と福島第一原発事故の長引く影響です。

種から苗を育てる育苗小屋を会員の協力で完成させたのが3月11日の昼少し前でした。家に帰りコタツに入って遅めの昼食を済ませ、くつろいでいたときあの忌まわしい地震が首都圏まで襲ってきました。60年あまり生きてきて初めて体験するとんでもない揺れでした。

幸い我が家では数冊の本が本棚から飛び出したくらいでしたが、今回の地震と津波の怖さを教えさせられたのが原子力発電所の崩壊でした。半世紀近く停電を経験せずにすんでいたため、今回の計画停電はあらためて私たちの暮しが過剰に電気に依存してきたことを実感させられました。

また原子力発電に対する理解度が限りなくゼロに近かったことを思い知らされました。

と同時に未曾有の国難に際して東京電力のリスクマネジメントが腹立たしいくらいお粗末だったこと、政治も行政も危機管理対応において無力、無能であることが明らかになりました。特に菅前総理が歴代総理の中でもっともお粗末なリーダーであり、その在任中に歴史的大地震に遭遇したことはめぐりあわせのまずさを実感させられました。もう少しましなリーダーだったら適切な復興対策がとれたのでは、という思いはいまだに消えません。


目に見えない放射線汚染の恐怖はさまざまな風評被害をもたらし、所沢、狭山、入間一帯の「狭山茶」の大手製茶メーカー2社がたてづづけに倒産、規模縮小に追い込まれました。また恐怖体験は人の行動様式を変えさせるほどの大きな変化をもたらしました。実家を離れて一人暮らしをしていた未婚の女性はこれを機に実家に戻り、家族の絆の大切さをかみしめるようになりました。あるいは小さな子供たちの心に刻まれた恐怖体験は彼らが大人になったときどのような形で将来影響がでてくるのか見当がつきません。

健康被害もさることながら、人の心に与えた影響もしっかり見守り続ける必要があります。


原発事故の影響が連日マスコミを通して報じられ、何が正しい情報なのか、誰の言葉を信じればよいのか混乱は増すばかりでしたが、畑の作物たちは人間社会の混乱ぶりを知ってか知らずか、春から夏にかけて順調に育ち収穫期を迎えました。特に昨年の11月にはじめて取り組んだ小麦つくりは思いのほか順調にすすみ、6月中旬すぎ、梅雨の晴れ間にあわせて小麦の刈り取りと脱穀をしました。なんの機械も使わずただひたすら人力に頼って脱穀作業をしたのですが、あまりの作業のきつさに会員の間では思いのほか不評でした。

来年も小麦つくりを継続するならば、せめて足踏み脱穀機は準備してもらいたいというのが会員の偽らざる本音でした。


「トコトコ農園」の周辺で小麦を作る農家は見当たりません。せめて足踏み脱穀機でもあればと探してみたものの、結果は都合の良い情報は集まりません。

そこである行政機関に脱穀機とできれば唐箕も一緒に貸してくれるような農家を紹介してもらうべく交渉をしてみました。話を持ちかけた翌日、中富地区の農家が脱穀機と唐箕の両方を所有していることがわかり早速挨拶に行ってきました。

脱穀機は電動式で唐箕もしっかり実用に耐えるものでした。これで準備は万端、あとは小麦が昨年のように順調に育つのを待つばかりです。


今年一年を通した気象状況と作物への影響を振り返ると二つのことが特筆されます。

ひとつは入梅の時期です。関東地方の入梅は5月27日で記録的な早さでした。平年より11日も早い梅雨入りでしたが、梅雨明けも7月9日で平年より9日早くあけました。その影響かどうかは定かではありませんが、トマトの生育が後半ぴたっと止まり期待した収量には届かないという結果になりました。

二つめは9月になっても猛暑が続いたことです。この傾向は今に始まったことではなかったものの、昨年に比べればまだましだったことです。昨年の猛暑対策の失敗を教訓に秋冬野菜の苗は近くのJAから購入しましたが、カリフラワー、ブロッコリーが見込みの3割減、キャベツは9割減とほほ全滅に近い状態でした。まだまだ今後も猛暑対策を強いられそうです。


暗い話題ばかりが先行したようですが、後半はハッピーなことが続きました。

昨年春秋2回づつ行った「畑で婚カツ」の成果が出たことです。「畑で婚カツ」の参加者は延べ100名近くになりましたが、そのうち20組ほどカップルが成立して今年の9月と11月に結婚したカップルが2組でました。11月のN君とMさんの結婚式には光栄にも主賓として式に招かれお祝いのスピーチをさせていただきました。川越の氷川神社において厳かな神前結婚に参列させていただきましたが、新たな人生の始まりに立会い、お祝いすることができたのはイベント主催者冥利につきました。ご両家のご両親からも過分な感謝の言葉をいただきました。

そしてこの結婚式のちょうど1週間前の土曜には、「トコトコ農園」の会員同士が結婚してその披露宴に会員を代表して参加してきました。こちらは都内恵比寿の洒落たレストランを借り切ったもので音楽好きの二人にふさわしく、バグパイプの演奏あり、ギター伴奏のフラメンコありの楽しいひと時を過ごさせてもらいました。2週連続のおめでたです。


あと今年も残りわずかになりました。2012年度の「トコトコ農園」はどのような展開が待ち受けているのでしょう、期待半分、不安半分というところが正直な心境です。


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アルコールが入ってはじける会員たち

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同上

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同上

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兄妹とそのお母さん(ではありません)

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川越氷川神社の本殿へ向かう新郎新婦

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式を終えて親族の記念写真撮影

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両親に挟まれて幸せそうな新郎新婦

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恵比寿のレストランで披露パーティーがスタート

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恒例のケーキカット

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フラメンコに続いてバグパイプ演奏でパーティーは盛り上がる

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納屋の片隅おいてあった唐箕

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十分使えそうな電動式の脱穀機



>> トコトコ農園 <<
「トコトコ農園」は安全でおいしい野菜作りを楽しむことを目標にしています。
ご興味、ご関心をお持ちの方は、何なりとお気軽にお問い合わせください。
メール:koji@ganbare-nougyoujin.org
ブログ:畑にそよぐ風(http://nougyoujin.blog.so-net.ne.jp/