夏野菜の代表といえばトマト、キュウリ、ナス、ピーマンだが、例年苗を移植するのが5月の連休明けの頃である。
そして苗つくりの準備は3月末から4月初旬にかけて行っている。セルトレイとポットを使い一粒一粒小さな種を苗専用の培養土のなかに落とし込んでいく。
今年の3月、4月は気温が例年より低く種まきのタイミングを少し遅らせたが、それでも発芽が相当遅れてしまった。
写真は2011年4月3日に撮影したトマトとキュウリ、そして今年2012年4月29日に撮影したものを載せている。種まきの時期は昨年より今年は若干ずらしたものの、生育の遅れは明らかに今年は遅い。3週間は気温の低さで遅れた格好になっている。
春らしい暖かさになったかと思うと、翌日は3月初旬の気候に逆戻りということがたびたびあった。また突然真夏日になったり野菜の種も相当混乱したのだろう。
苗つくりはもっぱら育苗小屋で行っているが、小屋の中は外気温と比べて5度以上は高温になっているのだが、今年は4月になっても10度に届かない日が何日かあった。
それを裏付けるように例年アブラムシの被害を受けるソラマメが今年は寒さのせいか被害が少ないようだ。
最悪だったのがピーマンで、ポットに落とし込んだ種は8割以上発芽せず、仕方なく急遽同じ種類の種を取り寄せ、ポットではなく今度は苗床を作りマルチとトンネルを架けて種まきをした。
昨年のいまごろは例年通りの気候で苗作りまではそれほど苦労はしなかった。ただ生育中に雨が多く、それも集中豪雨のような激しい雨でトマト、キュウリの出来が芳しくなかった。
そして迎えた夏はまだ記憶が鮮明に残っているが、記録的な猛暑が9月までずれ込み、秋野菜の苗作りの管理がかなり難しかった。ブロッコリー、ハクサイ、カリフラワーの種を播いても発芽せずやむなく苗をトレイごとJAから購入した。しかしあまりの暑さで苗を移植しても半数近くが立ち枯れしてしまった。
そして今年の夏も昨年同様酷暑であれば、育苗の方法を根本的に考え直さなければならない。まだ具体的な方法は決めかねているが、いずれにしても苗床を冷やすような工夫が必要になる。
夏野菜も秋野菜も気候変動で年々作りにくくなっている。種苗会社もそれに見合うような品種を開発するかもしれないが、それを待っているわけにもいかず、ない知恵を絞って乗り越えるしかない。
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