ジリジリと肌を刺すような夏の日差しのもとでトマトは活き活きと育っている。
冷蔵庫で冷やしたトマトをなまかじりすると、今年も暑い夏が来たことを実感する。
トマトを生で食べるのは日本人くらいしかいないと聞いている。欧米ではジュースやケッチャプ、スープなどの具材として使われることがおおい。中国でもトマトに玉子を絡めた炒め物が手軽な料理としてよく食べられている。トマト独特の酸味が料理の具材としてよくマッチする。
反対にフルーツのような甘さを追及した日本のトマトは生で食べられることを意識したのだろう。
トコトコ農園のトマトは適度な酸味があり、炎天下の作業で疲れた体にはこの酸味がとても心地よい。休憩のときに生で食べるとその途端、ぐにゃッとした体がしゃきっとするから不思議だ。
農園のトマトはそろそろ2段目の収獲も終わりに近づき3段目の実が大きくなりつつある。
週2回の作業&収獲日には毎回一人当たり1,5kgほどのトマトを収獲している。
これだけの量になると家の冷蔵庫に収容しきれなくなる。
トマト以外の夏野菜といえばナスとキュウリがあげられる。
今年のナスは苗の移植段階で、約4分の1が立ち枯れになり、あわてて苗を追加購入して補植をしたが、それでもところどころ立ち枯れした苗がでてきた。藁を厚く敷き、こまめに水遣りをして、2週間に一度は追肥を施し、なんとか残った苗が毎回大きな実をつけ、トマトほどではないがかなりの量を収獲している。
夏野菜の収穫のこの時期は冷蔵庫の収納スペースがますます狭くなる。
そこで今年もまた保存がきくケッチャップに加工した。
使うトマトの量はきっかり2kg。湯煎して皮をむき、適度な大きさにざく切りにする。これに中くらいの玉ネギを半分とニンニク2かけをミキサーにかけて細かく粉砕する。
そのなかにざく切りしたトマトを数回に分けて投入。一度にトマトを入れすぎるとミキサーの口からトマトのジュースがあふれるので注意したほうがよい。
出来上がったトマトジュースをザルに移し替え、木杓子で丁寧に裏ごしする。種やへたを取り除き100%トマトジュースが出来上がる。
これを厚手の鍋に移し替え、沸騰するまで中火で煮る。ここから約小一時間、弱火でとろとろとトマトジュースを煮詰める。このとき白い灰汁が出てくるが、これはそのままにしておく。トマトの旨みを残しておくためだ。
煮詰めること40分を経過するあたりから少しずつ、とろみが出てくる。
次に調味料として酢60cc、砂糖60g、塩10g、白こしょうを少し多めに入れ、ローリエ、タイム、セージなどを少量加えたものを仕上げに入れ、鍋底が焦げないようにゆっくりかき混ぜる。また調味料には好みで小さめの赤唐辛子を入れてもよい。
調味料を入れて10分ぐらいたつとさらにとろみが付き、このときトマトジュースは水分が飛ばされ当初の30%くらいの量になり、トマトケッチャプの完成だ。
市販のケッチャプに比べ幾分水分は多いが、有機・無農薬のトマトを使った安全・安心のケッチャプである。市販のそれに比較して赤唐辛子のほんのりした辛さが残る、独特の味わいである。
防腐剤が入っていないのでケッチャップ容器は十分に煮沸し、熱湯から取り出す際には直接手が容器に触れないよう細心の注意をはらう。
それでも時間がたてばカビは必ず発生するので、出来るだけ早めに使い切るように心がけなければならない。
トマトの収獲は最終的に5段目まで続くので、今シーズンはあと二、三回はケッチャプ作りが出来るだろう。
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