物が売れない時期は昔から「ニッパチ」と決まっていたが、農作物も同じで暑い8月と寒い2月には作物が出来ない。
しかし今年のように9月になっても暑さが続き、10月前半も暑い9月を引きづったような天候が続いた。
野菜作りをしていて最近とみに感じることは季節のメリハリが薄れてきていることだ。
トコトコ農園でも夏野菜のピーマン、ナスが10月にはいってもいまだに収獲が続いている。きり戻しをしたモロヘイヤも同じように収獲している。その一方でトマトとキュウリは例年に比べ早々と収穫を終えてしまった。
一方、秋野菜は8月末から9月にかけて苗作りの時期を迎えるが、キャベツとブロッコリーはこの異常な暑さをしのぐために今年はじめて冷床を作り苗作りをしてみた。が、しかしせっかくでた芽がコオロギに大半が食われてしまい、仕方なく半分以上苗を購入して移植した。レタスとハクサイの種播きは一度目は失敗、再度セルトレイに種を播き、やっと来週には移植可能な状態に育った。
地球温暖化の影響だろう、10月にはいっても虫による被害が続いている。何しろこの時期に畑にはモンシロチョウが飛びまわり、芯食い虫がダイコンの新芽に群がっている。
昆虫たちも春と秋の区別がつかないのだろうか。
おかげでダイコンの三分の一が新芽を食われて、芯くい虫退治に追われる日が続いている。
年々、春と秋がすっ飛んで長い夏の次はもう冬、そんな気候になりつつあるようだ。
秋冬野菜は種まきや苗作りが1週間遅れると、収獲が一ケ月ずれてしまうといわれてきたが、夏のなごりを10月前半まで引きずるような気候に過去の経験知は活かされのだろうか。
いま畑で育てている秋冬野菜は前述のブロッコリー、ダイコンに加え菜花を収獲するハナナ、ツルナシインゲン、チンゲンサイ、春菊、タマネギ、ホウレンソウ、小松菜、カブ。そして苗の移植まちはレタスにハクサイといったところだ。
また秋どりジャガイモを栽培してみた。発泡スチロール製のトロ箱に春に収獲した小ぶりのジャガイモを種芋にして、芽が出るまでトロ箱で育て、発芽したあとは畝に移植した。秋どりジャガイモの大敵は霜である。開園1年目の秋にジャガイモを植えたが、霜対策をしなかったため葉が黒くちじれてしまい大失敗した。今年はビニールトンネルをかけて霜対策は万全を期した。
そのほかには来春収獲予定のらっきょ、会員の知り合いからもらった行者ニンニク、11月に移植を予定しているアスパラガスなどがある。そのほかにはそろそろ収獲時期を迎えるサツマイモとサトイモがある。
これら秋野菜が次々と収獲できるのもあと少しである。実りの秋を実感できるまでの間の畑は少し寂しい。
幸い作業時間も大分余裕が出来てきたので、物置小屋と接して作ったパーゴラをそろそろ改修しなければならなくなった。まずは基礎部分はそのままにして屋根部分を取り払うことにした。
パーゴラを取り払ったあとには澄んだ秋空がポッカリと広がっている。
空は秋空、しかし日中の気温はまだまだ高い日が続く。秋特有のひんやりした空気はこの関東平野にはまだ訪れてこない。
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