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トコトコ農園通信

2012年11月20日 更新

作ることから売ることへ


今年の春からNPOとは全く別組織、別会計で「トコトコ農園」会員の有志により無農薬・有機栽培による野菜作りをはじめた。さらに作るだけではなくその野菜を販売することになった。

主な販売先は畑から程近い400世帯ほどの戸建住宅団地に住む高齢者を対象に、販売形態は週1回、「朝市」形式によるものだ。

郊外型のマンションや戸建住宅団地はおしなべてこの十数年でじわじわと高齢化がすすみ、マンションや住宅団地の住民相手の小規模な団地内スーパーが撤退し始めた。と同時にいわゆる買い物難民問題が持ち上がってきた。

住民の高齢化とともに、彼らの子供世代はより便利な土地に移り住み住民の数そのものも減少してきている。

撤退したのはスーパーだけでなく、最寄り駅までの唯一の交通手段だった私鉄バスも大幅に運行便数を減らしてきている。

そのため高齢者たちは近隣駅のスーパーに行きはバスを使い、帰りはタクシーを利用せざるを得ない状態である。

そこで、無農薬・有機野菜を市価の3分の1程度の価格で、週1回、午前中の2時間程度を目安に軽トラックの荷台に野菜を載せて販売している。高齢者たちの都合を考えれば、週1回では不便かもしれないが、「朝市」には前日の収穫準備など、いろいろな手間と人出がかかり、それを考えると今のところ、週1回が限界である。

実施から半年経過した「朝市」はなじみの固定客もつき、徐々に交流も深まってきた。常連の客が顔を見せないときは風邪でも引いたのかと心配になる。客も「朝市」を楽しみにしている様子で日々の暮しのこと、健康のこと、子や孫の話など、問わず語りに話をしてくれる。

野菜の販売は週1回の「朝市」以外、不定期だが公民館主催の文化祭のような公的行事に、模擬店出店というスタイルで新鮮野菜の販売も始めた。

11月10日(土)の一日限りだったが新所沢公民館が登録サークルの活動発表目的の文化祭に初めて参加してみた。登録サークルの中の約100団体弱が文化祭に参加して、大掛かりな文化祭になった。

文化祭は土日の二日間行われたが、われわれは人手と力量の問題もあり、欲張らず土曜1日限りの出店にした。朝の9時半から販売を開始したがわずか1時間もたたないうちに、あっという間にほぼ完売状態になった。

あわてて、畑に戻りねぎとホウレンソウを収獲して急場をしのいだ。野菜販売と同時に、公民館の調理室で「ミネストローネ」を作り早めに完売した野菜販売の穴埋め用に約100食分を販売することで何とか客をつなぎとめることが出来た。


なにせ作ったものを販売するのは初めてのことであり、何かと戸惑うことが多かった。

一番の戸惑いは文化祭むけに種まきをしたホウレンソウ、ダイコン、小松菜、ハクサイなどが、ホウレンソウを除きこの日に間に合わず収獲がずれてしまったことである。

種まきを1週間づつずらしながら生産調整をしたが、どんぴしゃとはなかなかいかないものである。


プロの農家との力量の差をつくづく思い知らされた一日だった。作ることは何とかできても販売することの難しさを今後どのように生かすか課題を突きつけられた恰好だ。


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公民館主催の文化祭のポスター

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販売風景

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同上

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同上



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「トコトコ農園」は安全でおいしい野菜作りを楽しむことを目標にしています。
ご興味、ご関心をお持ちの方は、何なりとお気軽にお問い合わせください。
メール:koji@ganbare-nougyoujin.org
ブログ:畑にそよぐ風(http://nougyoujin.blog.so-net.ne.jp/