早々に出された入梅宣言だったが、気象庁の判断をあざ笑うかのように真逆のカラカラ天気が延べ2週にわたって続いた。
乾燥しきった畑は微風でも細かい土埃が舞い上がり、耳穴や耳裏、鼻、首筋が真っ黒になる。
乾燥にはめっぽう強いトマトですら株によっては葉が縮むものも出てきた。雨水槽もこの時期としては異例なほど水位が下がり、なかの金魚も心なしか息苦しそうに見える。
ナス、ピーマン、トマト、キュウリといった苗を移植した直後の連日の水遣りで、雨水槽は日に日に水位を下げてきた。そろそろ限界に近づいた頃、台風の影響もあって待望の恵の雨が降ってきた。しかも作物にとっては霧雨状の理想的な水分補給である。
カラカラに乾燥した畑の土に雨がゆっくり浸透していく。表土を潤すだけではなく、土深く張った根元までしっかり水分が届くまでの雨量が欲しい。
台風3号の影響で梅雨らしい連日の雨で底がつきそうだった雨水槽が満々と水をたたえている。
元気のなかった作物たちがいきいきしている。しかもたった2〜3日でネギの苗のように背丈も伸び、茎の太さも目だって太くなっている。
夏野菜の苗の移植はすでに終わり今後はトマト、ナス、ピーマンといったナス科のわき芽かきと余分な葉を落とし、伸びていく枝を支柱に誘引する管理作業がメインになっていく。ナスとピーマンはすでに第一果の収獲が始まり、1週間もたてばトマトの初収獲も期待できる。
夏野菜は適度な水分とカッと照りつける陽光を浴びればどんどん実をつけ、連日収獲籠があふれるほどの収穫量が見込まれる。
連日の雨なし晴天のため、早々とパーゴラによしずを張って日除け対策を施した。
本来ならばグリーンカーテンとして成長の早いゴーヤが日除けの役割を果たすのだが、今年はゴーヤの成長が追いつかない。昨年まではつる性植物用のネットを使っていたが、今年は写真のように竹の枝を支柱代わりにして挿して、ツルを誘引することにした。
この竹はキヌサヤやスナップエンドウの支柱として、近くの農家が所有する竹やぶから切り出し使ったものを再利用している。
竹の利用は今年かぎりで、この冬には薪ストーブの燃料に使われ、最後の灰は畑に播いてしまう。究極のリサイクルである。来年用の竹はまた新しいものを切り出せばよい。
竹は切っても切っても地下茎を伸ばし次々と再生するので無尽蔵に利用することが出来る。
竹と組み合わせてキヌサヤやスナップエンドウ用の支柱として利用した桑の枝だが、
こちらはナスの支柱として現在、再利用中である。桑の枝は竹と違い2〜3年は利用できると聞いている。桑はかなり生命力の強い木で、キヌサヤやスナップエンドウ用の支柱として挿していた枝から新しい根が地中に伸びてきて、葉もでてきた。これにはかなりびっくりさせられた。
すでにカラカラに乾燥していたものと考えていたが、その裏でしっかり命をつないでいたわけだ。
来年は桑の木を畑の片隅に挿し木して育ててみても面白い。
というのも桑の木は支柱としての利用価値もあるし、桑の実も食用として利用できるから。
私自身は桑の実を食べたことはないがブラックベリーに似た形状で、ブラックベリーよりも甘いらしい。
そのまま食べても、ジャムに加工することもできるだろう。
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