夏野菜の収穫のピークを迎えている。
トマト、ナス、ピーマンは毎回、籠いっぱい収獲し、食べきれないトマトはケッチャプに加工してストックするほどだ。少し前にはトウモロコシ、枝豆がよく獲れた。
夏野菜がふんだんに獲れるときはまた雑草が我が物顔で生い茂る時期でもある。
収獲と雑草とりが重なると作業量が増えるとともに、連日の暑さで作業効率も大幅に落ちる。作業計画を立てても一つ二つ、時間切れで先延ばししてしまうこともしばしばである。
そこで作業の効率化を図るために作業前日に会員全員にメールでその日にやるべき作業内容を知らせている。ところが会員の自主性にまかせて作業を分担してもらうと、収獲作業をメインにして、きつい雑草とりを避ける人がでてくる。収獲作業も作物の種類によって手間がかかるものと、そうでもないものがある。
具体的な例を挙げれば、いま盛んに収獲しているモロヘイヤは根っこごと取ってしまうのではなく葉を取るようにしている。これは意外に時間がかかるし、屈んで葉を摘む作業はきつい。一方、ナスやトマトなどは収獲数も限られるので、時間的にも肉体的にもそれほど手間はかからない。
つまり人によって作業労働の加重が不均衡になりがちである。そこで作業量の平準化のために全員が必ずやってもらう作業を「全員参加型作業」とし、「分散型作業」は力仕事を男性、配分作業は女性を中心にといったように二つに分類して作業に費やす時間もあらかじめ決めることにした。
以下は8月3日(土)の会員むけの作業指示の内容である。
1、全員参加型の作業(9:00〜10:15を目途)
1>はじめの30分間で雑草の駆除(通路と隣接畑脇の雑草は薬剤による駆除)
2>ともろこしの最終整理(収穫後・根を引き抜き立ち枯れさせる)
3>収獲(トマト、ナス、ピーマン、キュウリ、オクラ、モロヘイヤ)
*ナスとピーマンは「畑のカルシウム」の追肥、キュウリは「有機セブン」の追肥
15分の休憩
2、分散型の作業(10:30〜12:00を目途)
1>ネギの苗の移植とゴミ捨て場の穴掘り
2>小麦のゴミ獲りと天日干し(ゴミを取りながらビニールシートを敷いて干す)
3>第2農園の通路および公道側の雑草の駆除(薬剤による駆除)
4>収穫物の配分
解散
といった具合である。
基本的には時間を決めて作業途中でも中断し、やり残した作業は翌週のグループに引き継ぐようにする。
「全員参加型の作業」は年齢、性別、体力などによってこなす作業量は違ってくる。
しかし、この点は無理せず個々人が出来る範囲でやってもらえばそれで結構だ。
農園の作業はさまざまある。トラックや耕運機の運転とメンテナンス、椅子、テーブルなどの補修、農具や資材の整理整頓など得意な分野で貢献してもらえばそれでかまわない。
他方「分散型の作業」はごみ捨て場つくりのようにかなり体力を使うものは若い男性中心にお願いし、ネギ苗の移植作業は経験のあるベテラン会員に任せ、配分作業はきめ細かいことが得意な女性を中心にして作業を分散分担してもらうようにしている。
「協同耕作・均等配分」は互いに助け合い、補い合いながら収穫物は均等に配分するというのがトコトコ農園の基本ポリシーで、これに異を唱える会員はいない。
8月3日の作業の進捗状況は時間的にはほぼ想定どおりにすすんだが、ナスとピーマン、キュウリの追肥はやり残してしまった。
こうして雑草の駆除作業は半分程度終え、ゴミ捨て場の穴掘りもあと少しの作業で完成する。中途半端のように見えるかもしれないが、張り切りすぎて熱中症になっては本末転倒である。
それに雑草はあっという間に再生してしまう。8月一か月はいたちごっこのように雑草とりに明け暮れる。きりのないエンドレスな作業である。
今年は5月の降雨量が極端に少なく、スイカは例年の半分以下だ。
とは言うものの写真の通り、初収獲は軽トラの荷台いっぱいの量である。全員に均等に配分した残りは休憩の合間にスイカを切って食べる。程よい甘みは体力の回復に、そして適度な水分補給にスイカは欠かせない。
ゴーヤの葉が茂るパーゴラの下でスイカをほおばり、涼風を受けていると元気がわいてくる。さあ、スイカのパワーで異様に暑い今年の夏を乗り切ろう。
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