年々歳々ひどくなっていく異常気象で野菜つくりはますます難しくなってきました。
今年の夏は日本各地で記録的な降雨量を記録する一方で、人も干上がってしまいそうな気温連続40度超えのニュースが紙面をにぎわしています。梅雨とは無縁だった北海道ですが雨の日が多くなり、湿度が上昇して蒸し暑い夏に道民は戸惑っているようです。
今夏のトコトコ農園では夏野菜の代表のひとつ、キュウリが軽いうどん粉病にかかり2〜3本を残し、根を引き抜いて立ち枯れさせて整理してしまいました。
ここまで順調な収獲をしてきたピーマンはさすがに実はだんだん少なく、かつ小さく硬くなってきました。
ナスは更新剪定を終えて秋茄子の収穫を目指しています。ただ相変わらず所沢は雨が降らずナスが思惑通り生き返るかどうかは予断を許しません。
トマトは同じナス科でもナスのように水をほしがることはなく、乾燥に強い作物です。
芯止めを済ませたトマトは8月いっぱいまで収獲ができました。今年は夏野菜の一番の優等生はトマトでした。
優等生といえばモロヘイヤもトマト同様、長期間収獲できました。茹でると独特の粘りが出て暑さで衰えがちな食欲に歯止めをかけてくれます。葉や茎が硬くなると収獲の最終段階に差し掛かってきますが、もう少し収獲ができそうです。
夏野菜の終わりとともに秋冬野菜の準備がお盆明けから始まります。
苗を作り本植えする8月末から9月はじめにかけての降雨量が秋冬野菜の出来に関係してきます。
夏野菜の本植えの時期が5月の連休明けから本格化しますが、その出来は5月の降雨量に大きく左右されます。今年(2013年)の5月の降雨量は最悪で、たったの32ミリでした。
同様に秋冬野菜は8月から9月にかけての気温と降雨量がポイントになります。
昨年(2012年)の8月の降雨量はたったの25ミリしかなく、最悪の年でした。
ブロッコリー、キャベツ、ハクサイの種を128穴のセルトレイに播き、順調に芽が出て、育ってきたので、本植えした途端、強烈な暑さでとろけてしまいました。それでも雨が降れば地温を下げてくれますが、雨が少なかった昨年は土の中に手を入れてみると異様な暑さでした。これでは根が溶けてしまうのは当然です。
またある年は簡易の冷床を作り苗作りをしてみたものの、異常発生したコオロギに苗の大半が食われたりと、散々でした。
このようにここ2〜3年は気温の上昇と降雨量の少なさでブロッコリー、キャベツ、ハクサイの苗作りに悩まされています。今年の8月の降雨量は82ミリで昨年の25ミリよりましですがそれでも3桁には届きませんでした。
そして一番難しいのがニンジンです。
ニンジンはセルトレイを使わず、種を直接畑に播きますが、芽がでるまでが勝負です。その間は十分な潅水が必要です。ニンジンの種まきのタイミングは雨が降った直後と教えられてきましたが、ここ2〜3年はこの教訓が通じないほど最悪の気象条件が続きました。
そこで昨年は芽が出るまでの間、数人でローテーションを組み、毎日ジョウロで水播きを続けましたが、異常な暑さと雨不足の前ではお手上げでした。
そこで今年は散水機器一式を買いそろえ、主にニンジンとサトイモの水遣りに取り組みはじめました。
ニンジンは種まきした直後から畝間に散水用のホースを敷いて、500lのタンクの水が空になるまで、エンジンポンプで水を送ってやります。芽が出るまで土が乾かないように遂次、水遣りをくりかえします。
このように年々、野菜つくりは手間がかかり、難しくなってきています。
ここ2〜3年は梅雨が早々に明けて、夏がだらだらと長く続き、やっと過ごしやすい秋になったと思った途端、冬が訪れる、そんなパターンが定着しそうな感じがします。
春と秋がともに短くなり四季のサイクルが崩れ始まったのでしょうか。野菜作りの試練が続きます。
クリックすると拡大されます。
ご興味、ご関心をお持ちの方は、何なりとお気軽にお問い合わせください。
メール:koji@ganbare-nougyoujin.org
ブログ:畑にそよぐ風(http://nougyoujin.blog.so-net.ne.jp/)