夏野菜収穫期の8月からトコトコ農園のメンバーに入れていただき4ヶ月が経ちました。トコトコ農園生活楽しんでいます!
ずっと憧れていた自給自足仕事を引退したら是非はじめたいと思っていたのが農薬を使わない野菜を育てることでした。数年前に当時メンバーだったSさんからトコトコ農園のお話を伺い興味を持ち、Sさんのご紹介でトコトコ農園見学に伺ったのが7月後半のことでした。初日から畑での脱輪でご迷惑をかけるというとんでもないハプニングがありましたが、無事翌週からメンバーにしていただき、私のトコトコ農園生活が始まりました。
初回からメンバーの皆さんが大切に育ててきた野菜の収穫を分けていただき、収穫直後の無農薬野菜のおいしさに大感激しました。農作業については知らないことばかりですが、ベテランの先輩諸氏の指導をいただき、出来る範囲から少しずつ覚えて行きたいと思っています。収穫の喜び、新鮮な無農薬野菜を食する喜びは何にも代え難いです。月曜日の実験農場 京野菜グループの粋京にも参加させていただくようになり、これまで味わう機会がなかった京野菜を惜しみなく楽しませていただいています。土と種と太陽と恵まれた気候のありがたさを身に沁みて感じる日々です。
トコトコ農園ではいろいろな初めての体験をさせていただいています。秋の収穫祭では農園で収穫した小麦を脱穀,製粉した小麦粉を捏ねて手打ちうどん作りをすると聞いた時には、「わ〜 そこまでできるのか!」と驚きました。
私は18歳で上京するまで南信州の伊那谷南部の飯田市で育ちました。校歌には常に山の名前があり、都の塵も通ひこぬ と歌われるような地域です。伊那谷は赤石山脈(南アルプス)と木曽山脈(中央アルプス)の間の盆地ですが、谷としては雄大な広さがあり、静岡県、愛知県、岐阜県に接する南信州は温暖な気候の地域で農作物,果樹に恵まれています。
実家では現在の地に住み着いてからずっと傾斜地にある家庭菜園で野菜を育てています。今年88歳になる母が作物を育て、菜園での農作業が母と家族の健康を支えています。母は定期的に菜園の収穫物や直売所の果物を子どもたちに送るのを楽しみにしているようです。野菜や漬け物に添えられた手紙は母が健康に暮らしている証です。今思えば私の農作業の原点は祖母、母と受け継がれてきたこの小規模菜園にあるかと思います。父方の祖母の家は静岡県,愛知県境の信州の秘境とも言われる山深い地域にありました。お正月にいただく橡餅、草餅、いろり端での食事など懐かしい思い出です。
伊那谷といえば、ゲテモノ食い、昆虫食が有名です。私が育った昭和20〜30年代はまだ養蚕も盛んであったため、蚕のさなぎの醤油煮などもごく普通に食べていました。おやき(といっても小麦粉だけでお醤油味で作るシンプルなものです)や掘り炬燵の灰の中に棒を立てかけて焼いて食べた五平餅も懐かしい味です。今ではほとんど食べる機会がありませんが、亡き父の大好物だったおたぐり(馬の腸の煮込み料理)も郷里の特別な食べ物です。勿論毎日そんなものばかり食べていたわけではありませんが、記憶に残る食べ物です。
伊那谷は馬の飼育が盛んで、祖父は馬を使って木曽から飯田まで輸送を行っていたそうです。当時の我が家は台所から土間で,釜戸があり、土間に続いて厩舎が残っていました。家族に可愛がられていた昭和23年生まれの短足犬のマリ(♂)も土間に住んでいました。ずっとなんと私の赤ちゃん時代の写真は使わなくなった馬の飼い葉桶の中でした!他にも多数の野鳥、ニワトリ、ウサギなどいました。動物好きの原点もこの実家での生活に有るのだと思います。そして、洋風の館に憧れていた私がこの年齢になって理想とする家はこの土間的空間がある家です。
果樹、菜園、ニワトリ、ヤギ,犬、猫、季節の花に囲まれて暮らす理想の老後生活に近づきたいという思いが膨らむこの頃です。
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