三月の土を踏みしめ畝作る
この俳句? 先月の畝作りの情景を詠ったものです。
第一から第二農園への道筋や第二農園を取り囲むように咲く紅白の梅、ピンク色の桃、樹高の高い大木に群れ咲く白モクレン、黄金色に芽吹きゆったりと風にそよぐ柳、都会では滅多に見られない光景です。そうした恵まれた自然の中で早春の土の温もりを足裏に感じながら、鍬を振り、新たな野菜作りを始める喜びを表現した積りですが、もうひとつですね(笑)
ところで俳句といえば、季語。季語を調べるには歳時記ということになります。
今回は、トコトコを取り巻く自然を思い浮かべながら歳時記の24節気をもとに冬から春への畑作業などを備忘録的に振り返ってみようと思います。
よくテレビや新聞の天気予報の前振りとか、見出しに使われるのが季節の指標ともなる24節気です。24節気は太陽の動きをベースに、太陽が移動する天球上の道、黄道を24等分したものです。簡単に言ってしまえば、夏至と冬至の「二至」で2等分。さらに春分と秋分の「二分」で4等分。それぞれの中間に立春・立夏・立秋・立冬の「四立」を入れて八節とします。一節は45日、これを15日ずつに3等分したものが「24節気」というわけです。
24節気は、毎年同じ時期に同じ節気が巡ってきます。そして、節気の間隔が一定で半月ごとの季節変化に対応できるため、天候に左右されやすい農作業の目安とされてきました。
また、先人の知恵に学び、季節を感じ、旬を楽しむ観点からも多くの年中行事や時候の挨拶など、日々の暮らしの中で活かされています。
では、厳冬明けの立春から、花の季節を迎える春分までの約2ヶ月を24節気で辿ってみましょう。立春〜雨水〜啓蟄〜春分となります。そしてこの後、晴明〜穀雨〜立夏と続き、酷暑の夏至へと引き継がれていきます。
それでは、この24節季とトコトコの農作業を歳時記風に重ねてみましょう。
「春は名のみの風の寒さや」で知られる早春賦の歌詞通り、まだ肌寒さの残る 立春。
24節気の最初の節気です。今年は2月4日でした。
ちなみにトコトコの農作業(火曜日組)は1日前の2月3日。 第一農園 元肥鋤込み・トラクター掛け、耕運機・草刈機の取り扱い方の練習、ブルーベリーの土作り、玉ねぎの土寄せ。収穫がネギ、ほうれん草でした。
立春から15日、2月19日が雨水です。空から降るものが雪から雨に変わり、氷が溶けて水となりという意味で草木が芽生える頃、昔から農耕の準備を始める指標とされてきました。
春一番が吹くのもこの頃で、文字通り三寒四温の寒暖を繰り返しながら春へと向かっていきます。トコトコの農作業(火曜日組)は2日前の2月17日。第二農園 隣接林の下草刈り。第一農園 ほうれん草・小松菜の畝作り、各1畝。収穫はネギ・小松菜でした。
雨水から数えて15日、今年は3月6日が啓蟄でした。文字通り土の中で冬ごもりしていた虫が春の訪れを感じて穴から出てくる日とか? 各地で菰はずしを啓蟄の恒例行事としている例も多く見られますし、山菜が店頭に並ぶのもこの頃です。
雨水の翌日、3月7日のトコトコの農作業(土曜日組)は第二農園 ジャガイモの植え付け3畝、その後、トコトコメンバー全員で餅つきを楽しみました。
いよいよトコトコの野菜作りも本番を迎えます。いい肩慣らしになったことでしょう。
啓蟄から数えて15日、いよいよ春分ですね。今年は3月21日。暑さ寒さも彼岸までとはまさしく、実感です。この日はちょうど土曜日組の作業日。第二農園 キヌサヤの支柱立てとネット張り、ブルーベリーの植え直し。第一農園 大根の種蒔き 1畝、トウモロコシの畝作り 3畝。
そして春分から数えて15日。4月5日が次の節気、清明です。清浄明潔、万物が若返り、清々しく明るく美しい季節の到来です。日本全国で、桜をはじめ百花が咲き誇るお花見の季節がやってきました。
トコトコ農園も春野菜から夏野菜へと農作業・収穫とも一年のクライマックスを迎えることになります。今年の野菜の出来と味はどんなものになるか。トコトコの自然の移ろいとともに楽しみたいものです。
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