本欄に記事を書くのも3回目ともなると、なかなかネタが浮かばないものです。悲しいかな、文才の無さを痛感します。
そこで、今回は農業とは若干離れますが、今の私のマイブームである『インターバル速歩』について書いてみたいと思います。
私がトコトコ農園のMさんからインターバル速歩の話を伺ったのは1年半ほど前になります。そのとき、所沢市内で指導と普及に力を注いでいらっしゃる斉藤良一さんのことをお聞きして、それから数ヵ月後、ちょうど1年ほど前に私は斉藤さん主催のインターバル速歩の会を訪れました。
最近はテレビなどでもよく取り上げられるようになってきて、インターバル速歩という言葉を耳にされたことのある方は結構多いのではないかと思いますし、また、詳しく知りたいと思っている方も少なくないかと思います。
以下では、『インターバル速歩』歴がちょうど1年になる私の視点から、ご興味をお持ちの皆さんのご参考になるような話を書くことにいたします。
(歩き方)
『インターバル速歩』は、『速歩き』と『ゆっくり歩き』(それぞれ最大速歩の70%と40%相当です)を3分間ずつ交互に繰り返す運動です。何も難しいことはありません。
ただ、3分間というのがミソのようで、3分間速歩きをして疲れが出てきたところでゆっくり歩きに移り、そして3分間のゆっくり歩きで気力と体力が戻ってきたところで再び速歩きを始めます。単調になりがちな速歩にメリハリがつき、飽きが来にくい歩き方だと言うことができると思います。
私たちは、毎回、『速歩き』と『ゆっくり歩き』のセットを5セット行っています。これを週4回行うのがよいとされていますが、自分のペースに合わせて週末にまとめてやったり、細かく分けてやっても構わないようです。ただし、身体能力には個人差がありますから、自分に合った負荷を掛けることが大切で、何事もやりすぎは禁物。適度な量をこなすことが大事なようです。
(難しいところ)
ただ歩けばよいのですから難しいことはまったくありません。
それでも『姿勢を良くし目線は少し先を見る』、『腕の振りを大きく』、『なるべく大股で』といった注意点はあります。速歩のスピード感については、写真欄に動画を掲載しておきましたので、参考にしてください。
斉藤さんからは、速く歩こうとするよりもシッカリ歩くことが大事ですよ、とよく注意されます。また、斉藤さん曰く『一番難しいのは続けることです』というのは、インターバル速歩だけではありませんが、真実を突いているように思います。
(活動状況)
インターバル速歩の提唱者は能勢博/信州大学教授(医科学系)で、1997年からは松本市で住民参加型のプロジェクトとして推進されていて、1万人近い実績があるとのことです。
斉藤さんは松本市でのインストラクター研修会を受講してインストラクター資格を取得し、所沢市の愛好者を1000人規模に増やしたいという夢を抱かれて、指導と普及に取り組まれています。
所沢市での活動は、2014年5月に航空記念公園でスタートし、現在は毎回30名ほどが参加しています。1年後には緑町中央公園でもグループを立ち上げ、こちらは20名ほどが参加。毎週、月曜と木曜に集まっています。
『去るものは追わず、来るものは拒まず』のスタンスで、参加したい人は誰でも気軽に参加できます。現在はお金も一切掛からないボランティア事業として実施中です。
インターバル速歩の前後には、準備運動/整理運動としてストレッチ体操をそれぞれ10分程度行います。指導に当たってくれるのはプロのインストラクターかと思うほどの方々で、私はこれを毎回楽しみにしています。歩くだけでなくストレッチ体操を組み合わせているところを見逃すことはできません。また、指導してくれるプロ級の方々がいるというのがとてもすばらしいです。
(効用)
インターバル速歩のミソは、「ややきついと感じる運動」をウオーキングにうまく取り入れ、継続しやすいスタイルに仕上げたことだと言えるでしょう。
簡単で楽しく続けられる証拠の1つに、雨の日でも風の日でもそれなりの人数が集まります。昨年11月の降雪の日にも4人が集まった、1月2日には10名だった、という話を聞くと、ビックリします。
簡単でありながら、速歩きとゆっくり歩きを一定時間繰り返すだけで、体力向上や、生活習慣病、骨の老化、鬱や認知症の予防にまで効果があるという科学的データが得られているというから驚きです。
所沢のメンバーのなかでも、骨密度が同年齢比85%だった人が6ヵ月後には102%に改善したといううれしい実例が報告されています。
インターバル速歩の実績1年の私個人としては、太腿の筋肉が堅くがっちりしてきた、何となく体調がよい、従来よりも体力や健康上の不安が減った、歩くのが億劫でなくなった、ような気がしています。また、冬には必ず風邪を引く私が、今冬はまだ一度も引いていません。このまま春が来たらインターバル速歩は本物だな、と密かに思っているところです。
医学的な観点からの効用が云々されがちですが、グループで取り組んでいるメリットもあります。世代の近い面々が集まりわいわいがやがや言いながら他愛もない話に花を咲かせるのも楽しみの1つになっています。
この辺りのところは、トコトコ農園の効用と相通じるところがあります。農園設立の理念の1つに『中高年の受け皿』というのがありますが、インターバル速歩の会にもそういうところがあるのでしょう。
インターバル速歩で航空記念公園に集まったときに、公園の花や緑、広い青空、賑わう子どもたちの姿を見るのも心が和みます。こちらも、トコトコ農園で見上げる青空や白い雲、吹き抜ける心地よいそよ風と、相通じるところがあると感じています。
トコトコ農園の関係者でインターバル速歩に参加している人には、上述のMさん、ちょっとお休みがちなOさん、昨年末から始めたHさんがいます。もっと人数が増えたらトコトコ農園部会が立ち上げられるかも、などと思っている今日この頃です。
クリックすると拡大されます。
ご興味、ご関心をお持ちの方は、何なりとお気軽にお問い合わせください。
メール:support@ganbare-nougyoujin.org